2007-12-02から1日間の記事一覧

彷徨える舌/舞台

小劇団の舞台を観にいった。舞台はどうしようもなく不器用で孤独な、皮肉屋、インテリの主人公(座長)が、男運の悪い冴えないヒロインとすれ違う物語だった。わたしに言わせれば、わたしならもっとうまくあの役を演じる自信がある。まずあのようにシンプルに…

彷徨える舌/鎧

小劇団のクールビューティが言った。「台本があっても結局は人よ。鎧のように身を覆って構えても、本当の良さはそこには無いの」 わたしはそれを取るのに随分かかったわ、という。なるほど。きっとエンジニアも同じだろう。立場が上になって指示されてやるこ…

彷徨える舌/プロローグのような

わたしは日々の仕事に振り回されていた。もっと力があれば、と願いながら、むしろ計画なき忙しさ、かりそめの充実にささやかな満足を感じていた。 日々の仕事は慣性となってわたしを縛る。頂きの上の上を、憧れとともに眺めるだけなのか。ようやく山の高さが…