彷徨える舌/舞台

小劇団の舞台を観にいった。舞台はどうしようもなく不器用で孤独な、皮肉屋、インテリの主人公(座長)が、男運の悪い冴えないヒロインとすれ違う物語だった。

わたしに言わせれば、わたしならもっとうまくあの役を演じる自信がある。まずあのようにシンプルに自分の知識(舞台では音楽の知識)をひけらかすのはよろしくない。もう少し「当然きみも知ってると思うけど」感を漂わせ、また相手には馬鹿にされているのかと思わせる意図不明瞭な笑いを取りいれるべきである。

それから部屋が小奇麗で快適そうなのはおかしい。あの役は友人も少ないはずであり、他人が安楽にすごせる部屋ではよくない。大量の本があったり余人には無意味なこだわりがあったりするべきだ。